『うさんくさい「啓発」の言葉 人”財”って誰のことですか? (朝日新書)』
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ISBN:4022952636
世の中にあふれる「人材→人財」「企業→輝業」「最高→最幸」などの言い換え語。
ポジティブな響きを伴いつつ、働き手を過酷な競争へと駆り立てる“カンフル剤”の役割を果たし、職場で用いられることも少なくない。
一定の効用はあるとしても、乱用は禁物。それは時に、ブラック労働や政治的プロパガンダにつながることも……。
「言葉遊び」を超えて、問題の本質を覆い隠し、搾取にもつながる“啓発”の言葉は、なぜ社会に根強く残るのか――。
堤未果、本田由紀、辻田真佐憲、今野晴貴、三木那由他、飯間浩明、赤木智弘の各氏が徹底分析。
ジャーナリズム・社会学・教育学・歴史学などの観点から、「やっている感」の裏側にある罠に迫る。
(目次) 【第一章】「人材」じゃなくて「人財」?――働き手を選り分ける言葉の起源
【第二章】「頑張る」が「顔晴る」に――現代人をむしばむ〝努力至上主義〞
【第三章】仕事を「志事」と呼ぶ理由は?――働く厳しさマヒさせる〝言葉の麻薬〞
【第四章】「企業」から「輝業」へ――平成期の〝成功神話ブーム〞
【第五章】「最高」を「最幸」と書く心理――行政も用いる〝お仕着せの感動〞
【第六章】「人財」はうさんくさい?――飯間浩明さんが語る意外な見解
【第七章】職場を覆う「搾取ワード」――今野晴貴さんが分析する企業の狡知
【第八章】「総動員」のための〝物語〞-辻田真佐憲さんが説く言葉の怖さ
【第九章】互いに求めすぎる企業と労働者――赤木智弘さんが解く「人財」流行の謎
【第十章】〝リスキリング〞首相発言への疑問――「心に手を突っ込まれる」気味悪さ
【第十一章】権力者がうたう「利便性」の罠――堤未果さんが見抜く〝煽り〞の罪
【第十二章】「コミュ力」と大人の支配欲――本田由紀さんが斬る「望ましい人間性」
【第十三章】「社員は宝と言うけど…」――三木那由他さんが思う造語の危うさと希望